【音楽教育】演奏家になるまでにいくらかかるの!?

query_builder 2024/11/01
出張

【注意】本記事はあくまでも情報の一部です。       

    全てに該当するわけではないことをご了承ください。


さて、一人の演奏家が育つまでにいくらの費用が必要か考えてみましょう。



『そもそも音楽は何歳から始めるべきなの?』


ピアノ4歳、ヴァイオリンは3歳というのが一般的です。

もちろん個人差はありますが、プロ奏者を目指すのであれば、

やはり若い時から始める方が良いのは当然のことです。


大きな楽器であれば、ある程度、身体が成長しないとそもそも扱うことが出来ないため、楽器の大きさを参考するのがいいという考え方があります。

例)弦楽器

ヴァイオリン < ヴィオラ < チェロ < コントラバス

  3歳  ~~~~~~~~~~~~~~~~ 10歳


世界的な演奏家の方は、少なくとも10歳ごろまでには、何らかの音楽をはじめているのが実態です。

(例えばグランドハープは10歳くらいにならないと大きくて扱うことが出来ませんが、それまでにピアノや小型のアイリッシュハープ等を習っていたという経歴があります。)


『演奏家になるまでの費用は?』


では、演奏家となるまでにいくらかかるのでしょうか?

年齢やレベルによって月謝の変動も考慮する必要があります。


例えばヴァイオリンですが、

3~5歳は、月謝15,000円程度(年18万)

6~12歳は、月謝20,000円程度(年24万)

13~18歳は、月謝30,000円程度(年36万)

つまり、3~18歳で約438万円が掛かります。


また、合わせてピアノを習うことでプロへの可能性を広げるため、

4~10歳頃、月謝15,000円程度を掛ける方が多くいます。

即ち、レッスン料だけで、438~564万円が掛かります。


忘れてはいけないのが、私立4年生の音大に入った場合の費用です。

約250万円/年となるため、追加で約1,000万円


⇒⇒⇒ 合計約1,500万円が必要となります。


家が買えるレベルですね。。。


『そもそも楽器っていくらするの?』


高級楽器の代名詞となるヴァイオリンは、

有名なストラディバリウスだと3億円以上というのがメディアなどでも取り上げられます。


こんな希少なものを扱うことはありませんが、一流の音楽大学(東京藝術大学、桐朋学園大学、東京音楽大学、等)を目指すためには、安い楽器でもいいということにはなりません。


ヴァイオリンであれば、少なくとも300万円以上の楽器が必要と言われています。

今はそうではないと信じたいのですが、とある音大で、「所有の楽器が合否判定の基準の一つになっていた。」と聞いたことがあります。

楽器はピンからキリまでありますが、一流の演奏家であれば、楽器に500万円以上は掛かっていると考えてもいいでしょう。


また、本番用の楽器だけでなく、練習用やスペアの楽器も必要となります。(こちらは安いのでもいいようですが。。。)

もちろん並行してピアノも習っているとすれば、少なくともピアノ台で10~50万円が必要になります。


そして、ピアノの調律やヴァイオリンの弦の張替えといった定期的なメンテナンスが、少なくとも年に1回は必要となります。

楽器にもよりますが2~4万円/年掛かります。


楽器代をまとめますと、

 本番用     500万円

 練習用     50万円(仮)

 メンテナンス費 3万円/年(10年で30万円)


合計 580万円となります


(※)あくまでも計算のための目安の額です。

楽器本体も消耗品であり、使用頻度や環境によって買い替えが必要となる事は必然です。


『演奏家は素晴らしい存在です。』


「全身整形で1,000万円掛けました!!」なんてメディアで取り上げられたりします。


一方、演奏家の殆どが、

  レッスン料で約1,500万円

  楽器代で約580万円

実に2,000万円以上を掛けて長年にわたって練習を積み重ねてきた方々です。


毎日メディアで取り上げてもいいくらいではないでしょうか!?


『演奏依頼費用の相場を本気で考える。』


一流の演奏家への演奏依頼額はどうあるべきでしょうか?


先述のとおり、一流の演奏家には、音楽のためだけに2,000万円以上が必要です。

一般的に子供が成人するまでに必要な養育費が2,000万円以上と言われていますので、演奏家には倍以上が掛かってきた計算になります。


これまでの養育費(約4,000万円)に対し、約40年間働いたとして、減価償却として年100万円以上が必要になります。

原価率計算として利益を得るためには原価を20~30%

⇒25%で考えると、少なくとも年400万円以上は稼ぐ必要があります。

(偶然にもどこかで見たことのある年収になりました。)


一流の演奏家は年に約100~150日公演すると言われています。

即ち、1日あたり約4万円が必要となります。


演奏当日でも調律や調弦、リハーサル等が必要となるため、

実質稼働時間は2~3時間程度が限界です。


つまり、1時間当たり13,000~20,000円となります。


しかし、これはあくまでも演奏家に払われるべき費用となります。

交通費やその他の費用等が発生するため、この2~3倍の費用が必要になります。

従って、1時間当たり26,000~40,000円が妥当な相場となります。


『安かろう悪かろうは当たり前』


先述した金額を高いと感じるのは仕方のないことだと思います。

しかし、一流の演奏家への依頼費を事細かく計算していくと、これでも安いくらいではないでしょうか?


言い換えれば、安い金額設定は、一流でない演奏家が演奏するということではないでしょうか?


不景気等からどうしても値段の安い方向に流れてしまうのは仕方のないことかもしれません。しかし、それによって、本来評価されるべき真に価値のある演奏家が淘汰され、生活苦になったり、職を失ったりするような悪循環を引き起こしてはいけないのではないでしょうか?


『ハイクオリティな演奏家に拘る。』


アーツプロバイダーの演奏家は、日本3大音大である「東京藝術大学、桐朋学園大学、東京音楽大学」卒が中心となっています。

(2024年時点:100%)


ここまで読んで、「なぜこの3つなの?」という疑問を持つ方はいないと思います。


「最高の演奏をご提供したい。」ただそれだけです。





【お願い】個人演奏家に直接演奏依頼をされる方々へ

費用を抑えれるので、個人の知り合いの演奏家に依頼することが多々あります。

こればかりは、費用の安さでは会社は太刀打ちできません。

ですが、一つだけお願いしたいことがあります。

それは、「買い叩きをしないでほしい。」ということです。


演奏家は稼ぎが良くなく、また、個人の依頼は一度断ったら二度と依頼して貰えない可能性が非常に高いため、仕事が貰えるのなら仕方なく受けざるを得ないのが実態です。

さらに、個人の依頼はどうしても長時間拘束してしまうというのも問題となります。時給計算したら2,000円以下になっているといったケースもあるようで、結果として、演奏家を苦しめることになります。

先述で計算した相場が妥当か否かは個人の判断によりますが、良かれと思ってやっていることが、実は相手に負担をさせている可能性があることを考えていただければ幸いです。

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